スイングヤーダの安全強化対策について(1)
社団法人 林業機械化協会
スイングヤーダによる集材作業で過去に2回死亡事故が発生した。
このため、今後の事故防止を図るため、使用する機械の適正な操作及び
作業条件に応じた適正な作業の徹底を図るとともに以下の対策を講ずることとする。
1 スイングヤーダの定義
建設機械等に集材用のウインチを搭載し、
前後左右に旋回可能なブームアームをタワーとして用い、
アーム先端下部にガイドブロックを装着し、
主索を用いない簡易索張り方式で地曳きにより集材する機械である。
2 標準装着すべき安全装置・安全標識
作業時の安全を確保するため、次の装置の装着を標準とする。
- ブレードの装置
機体の安定性を高めるため、ブレードを装着する。
- シートベルトの装置
シートベルト装置を装着する。
- 注意標識の貼付
安全作業の注意を喚起する内容を記載するステッカーを、機械の適切な場所に貼り付ける。
3 オプションとしての安全装置
作業時の安全を確保するため、次の装置の装着が望ましい。
- 過負荷防止装置
転倒を防止するため、傾斜を検知すると警報音を発する装置、
あるいは装置を停止する装置を装着する。
- ウインチのリモコン操作
運転者の安全を確保するため、ウインチをリモコンで操作する。
この場合、1の装置と組み合わせて使用する。
4 取扱説明書に記載すべき事項
次の作業時の注意事項を、取扱説明書に記載する。
- 架設及び機体の設置
- ア 索張り方法
- 機体に掛かる荷重を少なくするため、
- (ア) 垂下量を確保し、スパン長を短くする索張りとする。
- (イ) 架線を、斜面傾斜方向に張り、斜面の等高線沿いに水平に張らない。
- (ウ) 先柱高は、極力高くする。
- イ 機体の設置
-
-
(ア) 平坦地で地盤の堅い箇所に設置する。
なお、地盤を強固にするためブレード下に丸太等を敷く。
- (イ) 機体(下部走行体)を先柱方向に向けて設置し、ブレードを接地する。
- 作業方法
- ア シートベルトの着用
- 必ずドアを閉め、シートベルトを着用する。
- イ 地曳き作業の徹底
- 地曳き作業を徹底する。凹地形では特に操作上の注意をし、
宙吊り状態での操作をしない。
- ウ ブーム・ウインチの操作
- 機体に過大な荷重が掛かった場合は、ただちにブームを下げるとともに作業索を緩める。
- エ 荷重の適正化
- 集材木の重量が大きく、集材時に機体の安定性に影響があると思われる場合は、
集材木を短材とするなど荷重の軽減を図る。
- 機体の安定度(転倒限界荷重)の記載
機体が最悪条件での静的安定を計算し、記載する。
5 安全な作業の普及定着
納入時における指導、機械の特性等に基づく安全作業指針等により、
機械の適正な取り扱いと安全な作業の普及定着に努める。
6 既に使用されている機械の安全対策の取り扱い
「ブレード装着」、「シートベルト装着」、「安全作業の注意標識」については、
ユーザーに対し、安全対策上の有効性の理解を図り、その装着に努める。
また、新たに作成した取扱説明書を配布する。
7 今回定めた安全対策の取り扱い
今回定めた安全対策は、事故の再発防止を図るため当面緊急に講ずべき
安全対策として取りまとめたものであり、
協会の会員はこの安全対策を自主的規制として遵守するとともに、
協会は講習会を開催するなどしてこの対策の普及定着を図る。
なお、今回の対策は、当面緊急に講ずべき安全対策として取りまとめたものであり、
今後引き続き機械に装備すべき安全装置を検討するなど安全対策に取り組む。